埼玉県知的障害者入所施設家族会連合会からの声明文
絶対に許すことができない 知的障害入所者への殺傷
埼玉県知的障害者入所施設家族会連合会
会 長 麸澤 稔
当日早朝 全身性重度障害の子を持つ友人からの電話で事件を知った、
TV、ラジオからの情報は 一人の青年が 県立津久井やまゆり園の入所者45名を殺傷したとの全く想像すらできない 受け入れがたい事件が発生した。
(神奈川県が1964年に設置し2005年度からは県指定管理者制度のもとで選ばれた、社会福祉法人かながわ共同会が管理運営している障害者入所支援施設である)
この時、3年ほど前に千葉県の入所施設で起こった事故例を思い起こした
このような惨事が自分自身にふりかかって来たらどんなに恐ろしいことだろうかと考えもした。
昼過ぎ 神奈川県の入所施設家族会連合会の役員さんに電話をしたが その内容を聞いて思わずこちらは言葉を失った。その後、家族会元役員さんの方がTVや紙面に被害者家族として紹介されていた。
埼玉県内の入所家族関係者との連絡をとり、その他の家族関係者、行政への連絡等で疲労した。
翌日 全国紙に取り上げられた全国障害者団体からの声明文を見て 一部違和感を持った、施設入所中の(字も読めない 会話もまともにできない)自分の子供たちを どうやって守ればいいんだろう、
社会の中で やはり弱いものは弱い その現実の弱さは 抱えている者の中にも多数あると思う。
施設入所している当事者とその様々な家族の思いは誰がほんとに理解してくれているのだろうか。事件の混乱の最中にある当事者、家族、支援者の心中を思うと継続的な最大限の医療、心の配慮をお願いしたいし時がたつにつれ次第に落ち着きを取り戻してくれることを希望する。
一部には入所施設への理解がないとしか思えないような、いかにも知ったようなコメントが全国紙に散見され報道され、被害者家族への配慮等に苦痛を覚えた、もちろん報道の即時性、社会性は理解できるが、ここにたどりつくまでの入所者、家族の苦難は現在でもある、施設入所知的障害者の思いや現実をいかに世間に知らしめて行くか重い課題を突き詰められた事件である、施設を取り巻く施策や対策も進めなければなりません。津久井やまゆり園家族会の皆さんへ微力ですが力になれたらと考えている。
2016年8月29日